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new   2017.06.23 うつぼ草(夏枯草)と藪甘草の写生 2014/01-06
2014/07-12
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2017/07-12
   
うつぼ草の写生 透明水彩

うつぼ草の写生 透明水彩

うつぼ草と藪甘草(やぶかんぞう)の写生 透明水彩

うつぼ草、漢方名では、夏枯草(かごそう)といいます。
私の大好きな花の一つです。
今年も、庭の片隅に花を咲かせてくれました。

うつぼというのは、魚のことではなくて、
弓矢の矢をいれる筒のこと。
夏になると、花穂だけが茶色く枯れます。
夏に枯れるので、夏枯草。
枯れた花穂は、漢方薬の材料になります。

昔は、あちこちで群生をよく見たのに、という話をよく聞きます。
カエルや蓑虫やスズメ同様、いつのまにか激減しているのかもしれません。
一年に一度の開花。
いつまでも、毎年見られると思ってはいけないのでしょう。
今、制作中の絵を描き終えたら、
次は、うつぼ草を日本画にしてみようかなと思いました。


うつぼ草の写生 透明水彩

うつぼ草の写生 透明水彩

藪甘草(やぶかんぞう)の写生 透明水彩
 
     
   2017.06.15 スペインタイル マヨリカ焼きの表札 
 

3月の終わり頃、美大時代の友人のUさんから近況のメールが届きました。

Uさんは、学生時代から、洗練された独自のセンスを持っていて、
いつも天然素材の服を身にまとい、ふんわりした長い髪の毛、
華奢で色白で、ミントグリーンがよく似合って、
都会的でありながら、気負ったところがなく、いつも自然で、
私にとっては、あこがれの存在でした。

でも、お互い住んでいるところがはなれているし、
また、日々の煩忙にも追われ、会えないまま十数年もたってしまいました。

Uさんは、介護の必要なお母様を支えつつ、
それでも、自分の個性を生かせる仕事ができないかと思案し、
一念発起、ずっと興味をいだいていたスペインタイルとマヨリカ焼きを勉強し、
昨年の夏、ついに自宅に工房を構えるにいたったそうです。

UさんのHPです。


Uさんは、以前陶芸をされていたことがあり、
陶芸作品もとってもステキだったのですが、
今回のスペインタイルとマヨリカ焼きは、
彼女の魅力が、さらにダイレクトに表現されている印象をうけました。

Uさんから、近況のメールを受け取ったとき、
私は、お世話になった人へのお礼を、何にしようか悩んでいたときで、
まさに渡りに船!
マヨリカ焼きの表札の制作を依頼しました。

そして、待つこと、約2ヶ月。
ようやくできあがってきました!


制作依頼の2ヶ月の間に、
Uさんは、大切な愛犬を亡くされたり、ご病気をされたりと、
つらいこともいろいろと・・・・

画像でも十分素敵なのですが、
実際にみると、立体感やツヤ感が、本当に美しいのです。
渡したときの、喜ぶ顔が目に浮かびます。
Uさん、どうもありがとう!

表札やプレートを探している方、
プレゼントに悩んでいる方、
Uさんの、マヨリカ焼きはいかがでしょう?
 
     
   2017.06.08 野薊
 
野薊 M8 日本画

以前描いた「風薊」が、技法的に納得いかない部分があったため、
冬の間に、再度、同じ大きさ、同じ技法で描き直そうと思って取りかかってみたものの、
どうしても、仕上げることができないでいました。

今回、薊の季節を迎え、写生からやりなおし、
線描きも変更して、ようやく完成しました。
私にとって、薊の魅力は線です。
今回は特に線描だらけの作品に。

「アザミ」という名の語源を調べてみたら、
諸説いろいろあるようですが、その中の一つに、
沖縄の八重山方言でトゲを意味する「アザ」に、
植物名に多い接尾語「ミ」がついたもの、
というのがありました。

八重山や宮古には、もう日本では使われなくなった万葉の植物名などが
残っていたりするのですが、
植物の名前が八重山からわたってきたというのは、、
ちょっと興味深いところです。


野薊(部分) 日本画 

野薊(部分) 日本画

野薊(部分) 日本画
 
 
     
  2017.05.31 ナニワイバラ 
 
ナニワイバラの写生 透明水彩

土手の藪の中に真っ白な花が。
ムクゲにしては早すぎるし・・
近寄ってみたら、一重咲きの野バラでした。

「ナニワイバラ」
江戸時代に大阪の商人によって持ち込まれて販売されたのが名前の由来で
その後、各地で野生化したのだそうです。

花はとても美しく香りも高いのですが、
イバラという名の通り、つる性で、トゲが多く硬く鋭く、
ひと枝、手折ろうと近寄っただけで、
腕も足もひっかき傷だらけになってしまいました。 

花の時期は大変短く、5日から1週間くらいでしょうか。
あっという間に満開になり、あっという間に散っていき、
再び、まるで花をつけることなど無縁であるかのような
有刺鉄線みたいな植物になっていきました。

ナニワイバラの写生 透明水彩


ナニワイバラの写生 透明水彩
 
     
  2017.05.22 薊の葉 
 
野薊の写生 透明水彩

野薊と桜は、
雰囲気を再現させることが難しいモチーフなので、
とにかく毎年写生しています。

何年も描いていて、今年初めて気づいたのは、
成長すると葉の形が変わっていくということ。

野薊の美しさは。独特の葉の形にあると思うのですが、
切れ込みが深く、細いのは、
一番最初の花が、咲くまでの、ごく短い期間であり、
2番目、3番目と、開花するにつれ、
ノコギリ状の葉はだんだん太くなっていくのです。

私が好きな薊の葉は、子猫の歯のように鋭くて繊細で、
人を寄せ付けない孤高な武装。

今までは花の時期に合わせて写生してきたので、
描くたびに、どうもイメージと違うなぁ・・と思ってきたのですが、
気づくのに何年もかかって、
今年、ようやく理想の形の葉を写生することができました。


野薊の写生 透明水彩


野薊の写生 透明水彩

野薊の写生 透明水彩

 
 
     
  2017.05.13 クリスマスローズ 
 
クリスマスローズ F3 日本画

3ヶ月半ぶりの新作。
とにかく初心に戻って、箔や薄紙などに頼らず、極めてスタンダードに描いてみました。
途中で、まだ戻り足りないと感じたら、さらに戻って。

岩絵の具を初めてみたとき、
この世にこんなにもきれいな画材があったとは・・と、見入ってしまいました。
絵の具の質こそ変われど、一両目ずつの量り売り。
天秤に分銅、蝋引き紙、薬瓶・・・・きっと江戸時代から変わっていないのでしょう。
しかし、見た目はきれいでも、扱いはとても難しく、
なにしろ一色一色比重や粒子の形が異なり、絵の具の性質が違いますから
経験=失敗の数といえるかもしれません。

今回の制作でわかったことは、その失敗を経験として生かすには、
どんな作品になろうとも、とにかく最後まで描ききらなくてはいけない、ということ。
最近の私は、行き詰まるとすぐにやめてしまう癖がついてしまっていました。
そんな失敗のしかたでは、ただ疲弊してしまうばかりで、
何一つ身につかないのもあたりまえでした。

今回、なんとか最後まで行き着き、
ようやく新しい気持ちで次に進むことができそうです。


クリスマスローズ (部分)


クリスマスローズ (部分)


クリスマスローズ (部分)
 
 
     
  2017.05.09 補助軸 
 

友人が補助軸をくれました。
この道具、もしかしたら知らない人もいるかもしれません。
短くなった鉛筆をさして使います。
友人曰く、一般的なのは円筒形だけど、これば持つところが鉛筆と同じ六角形だから、
転がらなくていいんだよ、とのこと。
ホントだ~。転がらないしイイね。



ちなみにいままで使っていたのはコレ↑
たしか大学生のときに買ったから、30年くらい使っていることになります。
ちっとも壊れないし、不満もありませんでした。

でも、新しい補助軸、しばらく使ってたら、あることに気がつきました。
鉛筆がいつまでも使えるのです。
どういう意味かというと、
今まで使っていた補助軸の鉛筆の使用限界は、上の写真の長さでした。
これよりも短くなると、挟めなくなって抜けてしまうのです。

でも、友人がくれた補助軸は、かなり短くなっても、まだ使えます。
え~??いったいどこまで使えるんだろう??
と思って使い続けてみたら・・


右の2本が今までの補助軸の限界。
左が今回の六角形補助軸の限界です。
すごい!こんなに違う!
これは、絵を描くのに支障ない長さの限界ということで、
グリップの限界なら、もっと短くできると思います。

すごいなぁ~~
Made in Germany
最近は、メイドインジャパンなんていって、日本製がもてはやされますが、
子どもの頃は、上質な道具は、なんでもドイツ製、しかも、
West Germany でした。
ちょっと忘れていましたが、さすがの堅実ドイツ製。
30年使えるかな?
 
     
2017.04.28 コバルト 
 

山の陰の雪も溶け、キクザキイチゲの花が咲き始めました。

季節はどんどん移っていくというのに、
困ったことに、このところ、まったく作品が仕上がらない。 
写生も下図も山のように作って、描く気満々で描き始めるのに、
すぐに行き詰まってしまう・・
違う、違うの連続。
あれこれ手を変えて、最初からやり直してみるけど、
何度やってもダメ。
未完成状態のパネルが山積みになっていく。

今までもこんなことはしょっちゅうだったけど、
でも、今回は、かなーり長い。

良い会場での個展の話がきたのに、断ってしまった・・・
『え?2年くらい先ですよ?それでもムリですか?』
・・・ホント、情けない。

群青色と白群と皮鉄色を混ぜて、濃い青色を作り
薄いグレーにするはずだった背景を塗りつぶしてみた。
この色は、水彩絵の具の名前でいうなら、コバルトブルー。

コバルトという名前を初めて聞いたときのことはよく覚えている。
小学校の国語の教科書の中、「てぶくろを買いに」という話のラストシーン、
子狐と母狐が、連れだって森に帰る場面。
「月がでたので、狐の毛なみが銀色に光り、その足あとにはコバルトの影がたまりました・・・」
というような内容の描写だったと思う。

月の光、狐の銀色の毛、コバルトの影
月の光、狐の銀色の毛、コバルトの影

なんとかして、早く前に進みたい。
 
     
  2017.04.21 薄墨桜ではなくて淡墨桜 
   

先日の記事を読んでくれた友人から、
あれは、「薄墨桜」ではなくて、「淡墨桜」が正しいのでは、との指摘が。
あぁ!ホント!たしかにそうでした。
つぼみはピンク色、花は白、そして散りゆくときは淡い墨色になるのが名前の由来です。
薄墨だと縁起が悪そうに聞こえますね。

この写真は、我が家の淡墨桜。
根尾の淡墨桜の種から育てた子孫です。
この桜は、開花しても完全に開かず、百合咲きのようになるのが特徴のようです。
つぼみは、ヒヨドリの大好物で、今まで、毎年、ほんの少ししか花を見ることができませんでしたが、
今年は、山に餌が豊富なのでしょうか?
おかげで、すべてのつぼみが花開きました。
 
     
  2017.04.17 薄墨桜 
 

夜桜を見に行きました。
旧根尾村にある推定樹齢1500年の薄墨桜。
この桜の存在で、小さな山あいの景色全体が、神さびて見えます。

今宵、つぼみは一つもなく、散りゆく花びらの一片もなく、
まさに満開を迎えた瞬間でした。
完璧なる満開。

月の十三夜や十六夜、
ところどころ紋様が抜けていたりと、
日本の美意識は、未完の中に見つけたがる傾向にあります。

しかし、99ではなく、101でもない、100の美の凄さ、
その過不足分の「1」の大きさのなんとはかししれぬことか。

未完の美は、100を知って初めて語ることができる、
100を知らずして、未完を目指そうとするなどは、怠慢なのかもしれない・・
(1500年早い?)
・・・と、思い知らされた夜でした。
 
 
     
  2017.04.10 山桜 
 

満開(を通り越した)の山桜の大きな枝をいただきました。
ちょっと触れただけでハラハラ散っていきます。

大急ぎで、大きめの水差しにいれて、
部屋の真ん中にあったちょうど良い台(ストーブ!)の上に置きました。
スケッチブックにはとても収まりきらないので、
20号のパネルに急いでロール紙を貼って、
とにかく丸ごと写生。
こんな機会は滅多にないから、
これを逃しちゃいけない!
しかし、なにしろ大きいので、なかなか描き終わらないです。
取り組みはじめて今日で3日目。
大きな問題は、ここにきて、寒波がやってきたこと。
2ヶ月前に逆戻りですって~~!?
たしかに寒い・・・
でも、描ききらないと、ストーブがつけられません。
そして桜もますますハラハラ散っていく・・・
フリース着てコートも着て、
とにかく夜までに、終わらせなくては!
 
 
     
2017.04.03 クリスマスローズの写生  
 




クリスマスローズ写生 (透明水彩)

ようやく雪も溶けて地面が見えてきました。
我が家の小さな庭の雪割草は、クリスマスローズ。
このところ、毎日、写生。
桜のつぼみは、まだまだ硬いです。



 
     
  2017.03.25 幻のコレクション 
 

30年来の大切な旧友から、ウエディングの招待状が届き、
思いがけず、ペンシルバニア州フィラデルフィアにいってきました。
私にとっては、25年ぶりのアメリカでした。

フィラデルフィアは、かつてのアメリカの首都。
また、独立宣言の署名の地として、
街中には、世界遺産のインディペンデンスホール(独立記念館)をはじめ、
数多くの歴史的文化的建造物がみられます。



美術館の多さも、アメリカ屈指であり
映画ロッキーでおなじみの、フィラデルフィア美術館、
彫刻のロダン美術館、ベンジャミンフランクリンミュージアム、
医療と美の融合マッターミュージアム
ペンシルバニア大学美術学部のミュージアム・・・
まだまだ、たくさんあります。

3日間続くパーティの合間に、
せっかくなので、どこかにいきたい。
数多くの中から、一つだけ選ぶなら・・・



・・・ということで、悩んだあげく選んだのが、
個人コレクションとして、
世界レベルで究極であろうと思われたバーンズ財団美術館。

非公開、非複製、売却禁止で、長きにわたり、人の目にさらされずにきたため、
よく「幻の美術館」などという言葉で紹介されています。
今は、公開こそされているものの、
週に金土日の3日間のみ、しかも完全予約制で人数制限あり。
という、まだまだなかなかの敷居の高さを誇っております。

正面玄関を入ると、まず、名前の確認、
そして、地下に通され、
そこで、コート、手荷物、すべて預かってくれます。
身軽になれると、鑑賞に集中できて、とってもありがたかったです。

ルノアール181点、セザンヌ69点、マティス60点、パブロ・ピカソ46点、
スーティン21点、ルソー18点、モディリアニ16点、ドガ、ゴッホ、スーラ、マネ4点、モネ4点
他にも、中国美術、エジプト美術、もありましたが、
とにかく、印象派作品を浴びるように見ることができました。





展示のしかたが非常にユニーク。
館内撮影禁止のため、ポストカードで、その雰囲気をおつたえします。

装飾具の下に、小さな絵、そのまた下に大きな絵。
部屋の中心からシンメトリーになるように、並べてありました。
作品の内容、大きさ、色彩、
必ず、なにかしらの規則をもって展示されており、
謎解きのように、その意味を推理するのもまた楽しかったです。
そして、この写真からわかるように、普通の美術館のように、キャプションがない。
まるで、コレクターの私邸に招かれて、収集品を見せてもらっているかのような気持ちになれます。、

やはり、一人の作家を知るには、ある程度まとまった数の作品を見るに限る。
と思いました。
私は、いままでルノアールやセザンヌをどこまで知っていたんだろうか・・
本当におもしろかった。大満足。



時差ボケの脳に、強烈な刺激をうけたあと、
館内にあるシンプルで居心地のいいレストランで休憩。


 
思わず笑ってしまうほど、アメリカンな盛りつけのアメリカンなお料理。
でも、オーガニックの野菜をたっぷり使った健康的なメニューの味付けは、
かなり繊細で、とってもおいしかったです。
 
     
  2017.03.11 なごりゆき   
   

このままぐんぐん春に・・・とはいかず、
また、一面真っ白の冬に逆戻り。

先日描き始めた薊の絵、
好きな作業であるはずの着彩で、行き詰まってしまいました。
う~ん。
かなり丁寧に線描きしたのに、ま=た最初から描きなおす??
続ける?描きなおす?続ける?
と、まるで花びら占いのように、画面と問答して。
えーい、描きなおしっ!

こうも毎日毎日モノクロな景色ばっかりみてると、
感覚的に真夏の景色を忘れてしまうのか・・・
脳裏に浮かぶのは、先日の東京でみた、極彩色の日本画。
あの絵は、すごく好きになれなかったけど(変な日本語)
なかなか頭から離れない。
共感できなかったけど、認めたくないんだけど、
あの絵にはそれだけの力があったということなのかな。。
 
     
  2017.03.02 東京へ   
 


見勉強を惜しんではいけない、ということで一念発起。
展覧会のはしごをしに東京へ。。
1つめは、20年前の同僚であり友人の伊藤瑛子さんの油彩画展でした。

上の絵は、ポストカードを撮影したものなので、
実物とは色合いがずいぶん違うので、雰囲気が伝わりにくいのですが、
彼女の画面からは、かすかな風の音と、
ケーナやオカリナなど、小さな木管楽器のような丸みのある音色。
かさかさっとした草や葉擦れの音。
そんなのが聞こえてくるのでした。

そして、
色とは、色調、明度、彩度、によって表されるのですが、
それ以外に、「輝度」があるんだ、という発見も。
どの絵にも、宝石の原石の断面みたいなキラっと光った部分が、
必ずでてきて、すごくおもしろい。

20年ぶりに会ったこともあって、
お互いに記憶の糸を思い切りたぐったら、思い出があふれだしすぎちゃて
止まらなくなってしまいました。



タイトルがすごい!
『日本画の教科書 東京編』
こういうことができるのは、やはり、山種美術館だけでしょう。
日本で屈指の・・というか、日本で一番の日本画専門美術館です。

横山大観、菱田春草、奥村土牛、東山魁夷、早水御舟・・・
日本画の教科書というか、教科書の日本画。
教科書や切手でおなじみの作品がずらりと並んで、まさに圧巻。
その一点一点の画力たるや、一目見ただけで唸ってしまうほどなのですが、
近づいてじっくり見てみると、どれも、表にでていない部分での仕事の丁寧さが伝わってきて、
やはり、日本画というのはこうあるべきなのだなと、
諭された気持ちになりました。



ラストは、目黒雅叙園百段階段。
ちょうど桃の節句が近いので、おひな様でしたが、
一部屋一部屋の天井画や襖絵が見応えたっぷりで、
開いた口がふさがらない(褒め言葉です(笑))
中でも、鏑木清方によって装飾を施された「清方の間」は、
息をのむほどの格調の高さ。

雅叙園は、まるごと美の殿堂。
絵画、彫刻、伝統工芸、建築、多面にわたる美意識を足し算して、
さらにぎゅっと凝縮して、
それを、月日の流れが、上手に一つにまとめました。といった感じでした。

・・・・今回は、ここまでで、時間切れでした。
本当は、あと2~3、見たいところがあったのですが、
また次回に。。

それにしても、やはり東京はおもしろい。
街そのものも、坂道が多くて、まるで百段階段みたい~
また来なくては。
 
     
  2017.02.25 永青文庫コレクション    
 

肥後は熊本、54万石の大名家であり、
明治の世には侯爵に叙された名門細川家。
16代目当主細川護立が蒐集した美術工芸品は、その数およそ9万4千点、
そのうち国宝が8点、重要文化財が32点含まれています。
今回は、その細川家コレクションである永青文庫の
「日本画の名品展」を見に行ってきました。

前期後期でかなりの入れ替えがあり、
後期の目玉は、菱田春草の「黒き猫」



印刷物ではわかりにくいのですが、
耳や脚の指などのアウトラインは彫り塗りといって、
線だけを塗り残す方法で、描かれており、
体毛は墨の濃淡だけで表現、
顔のパーツも、かなりデフォルメされています。
にも関わらず、この生命感。

誰もが、この絵の前にくると、思わず足が止まり、
猫の目から目が離せなくなってしまっていました。
なぜなら、目を離したり、こちらが少しでも動こうものなら、
次の瞬間に、ぱっと飛んで逃げてしまいそうだったから。
それほどの緊張感に満ちていました。

この絵は、掛け軸なのですが、
全体の画面の大きさに対する猫の黒の分量の見事なこと。
それが緊張感をいっそう高めていました。
まさに日本画の真髄といえるでしょう。

近代の日本画は、バランスをとことん追求していると思います。
色調、線などすべての、緩急、明暗、軽重 浅深・・
それがはっきりとわかる作品が多く、大変おもしろかったです。

おもしろさといえば、永青文庫は基本的に個人のコレクションですから、
公の美術館の所蔵品展などよりも、もっと強い個性が表れるわけです。
会場全体を一つの作品と見ることもでき、
そのあたりも大変魅力的な展覧会でした。
 
 
     
  2017.02.10 寒稽古?   
   

大寒らしく、しっかりと厳しい寒さ。
でも、今がこの冬の寒さの底なのでしょうから、ここから先は上昇へ。
春はもうすぐそこまで・・・です。

坂内の冬は雪に閉ざされますので、毎年、この時期は、技法的な確認などしています。
今日は、緑一面の野を思い浮かべつつ、ひたすら骨描きでした。
 
     
  2017.01.31 冬椿   
 
冬椿 日本画  P3

葉を「たらし込み」の技法で描きました。
「たらし込み」とは、
下塗りが乾かないうちに、上から墨や絵の具を置き、
そのにじみによって表現していく日本画の古典技法で、
琳派の俵屋宗達の創案といわれています。

琳派が、現代にいたるまでの日本の美術工芸に与えた影響は
計り知れないものがありますが、
後の世に生まれた作家にとって、もっとも大きな遺産となったのは、
この「たらし込み」ではないかと思うのです。

画面上にできたにじみの形や色は、偶然によるものに違いないのですが、
見る側は、色調、質感、空気、温度、湿度までもを感じることができます。
これは、湿潤で、季節の変化の豊かな土地に住む日本人ならではの感性なのかもしれません。
この感性こそを大切にしていきたいと思っています。


冬椿 日本画 (部分)



冬椿 日本画 (部分)
 
     
   2017.01.20 想画会作品展  
 

今年も、
私が講師をつとめている日本画サークル想画会の作品展の時期がきました。
会場である公民館が新装して2回目の作品展。
まだまだ会場の使い方を模索中のため、
毎回展示室が変わります。
今回は、ガラス展示室の中でお願いします。とのこと。 
作品数のわりに横幅が狭く、難しかったのですが、
小品を上下にわけることで、なんとか形になりました。



それにしても、毎回頭を悩ますのは、どこにどの絵を展示するかということです。
どんな立派な美術館でも、良い場所とそうでない場所があり、
そうでない場所にどんな作品をもってくるかで学芸員の腕がわかる、
なんて、言われたりもするくらい難しい問題です。

今回は、会員のみなさまが主役なのですから、
私の絵などは、どうか隅のほうで・・・と強く思うのですが、
会員展の常識というものがあるらしく、
以前、それを外れることをして、
みなさまが余所からお叱りをうけてしまったので、やむをえず・・・。

長く続けていらっしゃるベテランさんたちのは、
真ん中の方に、と思うのですが、
色合いや、内容のバランスも大事。
また、制作の苦心を知っているだけに、
どなたの作品でも、端のほうに置くときは、本当に心苦しくなってしまいます。

しかし、
今回は、左側に入り口があり、作品は一列に並んでいるのですから、
見ていく順番は決まっているわけです。
そうか!それなら、コンサート、もしくはCDの曲順と思えばいいのかな。
1作目はつかみですから、とても大事。
最終のエピローグの印象も大切。
となると、それぞれの場所にはすべて意味が生まれ、
良くない場所はなくなるのではないか。
・・・というわけで、
私の中で、ようやく落ち着いた今回の展示でした。

作品展示は、1月21日と22日の2日間。
会場は、揖斐川町の地域交流センターはなももです。
お近くにお住まいの方、是非、足をお運びくださいませ。
 
     
2017.01.10 半夏雨    
   
半夏雨(はんげあめ)  日本画 P3

とても小さな絵なのに、かなり時間がかかってしまいました。
構図を作り直すこと6回、
その後サイズを変更すること3回、
20枚以上の小下図・・・4ヶ月の足踏み状態。
さんざん苦しんで、ようやく作ったとても小さな「抽斗」一つ。
・・・といった感じでした。

どんなことでも、長年取り組み続けていると、
それまでの自分を超えるのが難しくなってきます。
それは時に「壁」と呼ばれたりしますが、
新しい「抽斗」の中には、
その「壁」を開くためのアイテムが入っているのだろうと思います。

こんなに準備したのに、なぜ描き始めることができないんだろ。
いったいなにをためらっているのか、
自分で自分がいやになるほどでしたが、
何かが少し得られて、
またしばらく進めるかな・・・
そう感じた作品でした。

タイトルは、「半夏雨」(はんげあめ)
夏至から数えて十一日目が半夏生。
この半夏生に降る雨を半夏雨といいます。

田植えを終えた田んぼから天へ、
田の神さまが昇っていくのが、半夏雨になったともいわれています。



半夏雨(はんげあめ) 部分



半夏雨(はんげあめ) 部分
 
     
  2017.01.01 文房四宝+α 
 

新しい年の始まり・・・
ブログも更新いたしました。

「文房四宝」という言葉があります。
文とは文筆、房とは部屋。
そして、四宝とは、
書斎にて、文字を書くときにもっとも大切な、4つの品、
「硯」「筆」「紙」「墨」をさしています。

文字に限らず、絵においても、同じことで、
この4点をケチっては、くやしいことに良い作品はつくれません。
が、
それ以外のものに関しては、
かなり代用が利くわけです。
(私の膠鍋は、長年ずっとプリンの容器だし・・)

しかし、去年の暮れのこと、
いつもの画材やさんの棚に、
ずっと前から置かれていた水盂(すいう)が、今日はなぜか気になる。
こんなのが机の上にあってもいいのかも。。
と、思い切って買ってみました。

使ってみたら、これがまたとてもいい感じでちょっとびっくり。
切れ込みにお匙が置けるので、安定しているし、
ほんのちょっぴりきれいな水が欲しいときの水量の調整も簡単に。
それに、やっぱりこの形。
ザクロの実のような、花のつぼみのような、
水滴を落としたときに水の上にできる冠のような・・
そこにあるだけで、心が和みます。
(やっぱり、ジャムの空き瓶とは違うなぁ~)

ささやかな満足から始まった新しい年。
良い一年になりますように。。