ヨシノビナ (吉野雛)

奈良県吉野地方の郷土玩具

手のひらに乗ってしまうほどの小さな土のおひな様です。土製のものと桜の木製のものがあります。

吉野雛の由来は、奈良時代に大海人皇子(天武天皇)が吉野の離宮においでになった頃、
吉野の豪族が桜の木を多く植えさせ、その木で人形を制作して献上したのが始まりと言われています。
また、南朝の頃にも、後醍醐天皇に献上されました。
その後、人形の製法は時代と共に変遷し、
現在、桜樹彫り吉野雛と衣冠束帯(いかんそくたい)をつけた古代吉野雛が残っています。
一般的に、ひな人形にあしらわれるのは桃ですが、吉野のおひな様には桜を添えてあげたくなります。