ツユクサ(露草)

ツユクサ科 ツユクサ属  一年生植物
別名 アイバナ(藍花) ホタルグサ(蛍草) ボウシバナ(帽子花)
古名 ツキクサ(着草 月草) 

早朝に開花し、午前中にしぼんでしまいます。
朝露の中で儚げなに咲くところからツユクサと名付けられたのでしょうか。
鮮やかなブルーの花の色素は、友禅染などの下絵用の染料として使われてきたそうです。
そのことから、古名は着草、それが転じて月草となりました。
薄い真っ青な花びらは、哀しげでもあります。

朝(あした)咲き 夕べは消ぬる月草の 消ぬべき恋も 我もするかも 「万葉集」
(朝に咲き、夕暮れには消えてしまう月草のような 身も心も消え入りそうな恋を私もするのでしょう)

しかし、植物としては、非常に強靱な生命力をもっています。
園芸家の方たちからは、なかなか駆除できない雑草としていやがられているのではないでしょうか。
ランナーでどんどん増え、大きくなった茎には小さなトゲもあります。
引き抜いて枯らしても、節から根がでてきて、すぐにそこで根付いてしまいます。
儚い花からはちょっと想像しがたいしぶとさも持っています。